猫とドラゴン

さて、打田十紀夫さんです。

新譜「猫とドラゴン」

カントリー・ブルースと言えばって方ですが、その作品の幅広さはジャンルのイメージだけでは測れません。
ラグタイムも素晴らしいし和な雰囲気も忘れません。
本人いわく、曲はブルースやラグ系、癒し系、変態系に分かれているらしいです。
今回は変態系はないですかねぇ。

全編にってわけではありませんが、ケルティックの香りも漂うアルバムです。
昔からケルティック・ミュージックもやっていましたが、今回の新譜では少しだけ多めです。
でもそこは打田さん、アップテンポでど派手なリールが飛び出すケルティックではなく、メロディを大切にした美しい曲の選曲とアレンジです。
アレンジとか言って元ネタを知りませんが(笑)。
少し切ない雰囲気や牧歌的で陽気なナンバーなどがちりばめられています。
もちろんリゾネーターを使ったスライドギターも忘れませんし、和なメロディが顔を出す曲もあります。

全体的に少しコンパクトにまとめた印象のアルバムで、今までの作品に比べてブルース色は薄く、ブラインド・ブレイクやスキップ・ジェイムス、ロバート・ジョンソンなど戦前カントリー・ブルースを期待すると少し残念かもしれませんが、打田さんの別の顔も見れる楽しい作品です。

スライドを使った曲もブルースどっぷりというよりはメロディの美しい曲で、ケルティック以外の曲もきれいな曲が多いので、打田さんを知らない人やギターを弾かない人でも聴きやすいアルバムだと思います。

美しく聴きやすくコンパクトとなると何だかつまらない作品のようにも感じますがご安心ください、全編に渡って打田節全開の素晴らしいアルバムです。
これぞアコースティック・ギター・ミュージック!
あーんど、これぞフィンガーピッキング
って感じでぼかぁ幸せです。


なんて書きながら打田さんの代表曲や教則本なんかに収録されている曲を思い出していますが、信じられないくらいのレパートリーの多さと幅広さです。
うーん、今さらながら足元にも及ばない・・・

今年こそレッスン再開の予定が時間と経済的事情により断念。
無念!
ですが、あこがれのギタリストの真似事くらいは出来ているのかと思うと幸せです。
大人のごっこ遊び。
ウルトラマンごっこの方が真剣だった気がするな・・・
もっと真剣に打田十紀夫ごっこしよ♪